まんが日本昔ばなし『牛鬼淵』
あらすじ
昔々、ある村の近くの淵に牛鬼と呼ばれる恐ろしい鬼が住んでいました。牛鬼は、村の若者を淵に引きずり込んで食らっていました。
ある日、村の若者である三太が村の掟を破って淵の近くで遊んでいます。すると、突然牛鬼が現れて三太を淵に引きずり込もうとします。三太は必死に抵抗しますが、牛鬼の怪力に勝てません。
その時、三太の飼っている馬が現れて牛鬼に立ち向かいます。馬は牛鬼の角に噛みつき、三太を助けます。牛鬼は怒り狂い、馬と三太を追いかけますが、馬の素早い足に追いつけません。
三太と馬は村に逃げ帰ります。牛鬼は村まで追ってきますが、村の老婆が神様にお祈りをすると、牛鬼は淵の中へ消えていきます。
それ以来、村の若者は牛鬼淵に近づかなくなり、三太の馬は村の英雄となりました。
教訓
このお話は、掟を破ることの危険性や、馬のような思いがけない味方に出会える可能性について伝えています。また、お祈りの力によって悪を退けることができるという、日本の民間信仰も反映されています。
キャラクター
- 三太:村の若者で、掟を破って淵の近くで遊んでいた。
- 牛鬼:淵に住む恐ろしい鬼。
- 馬:三太の飼っている馬。牛鬼に立ち向かい、三太を助けた。
- 老婆:牛鬼に対して神様にお祈りをした。
舞台
- ある村の近くの淵
モチーフ
- 牛鬼伝説:日本の各地に伝わる、牛の頭と鬼の体を持つ鬼の伝説。
- 馬の忠誠心と恩返し:日本文化における馬の美徳。
- お祈りの力:日本の民間信仰における、神様への祈りが悪を退けるという考え方。